ネット商品は本当に過剰包装なの?
テレビで「ネットの商品って過剰包装だよね」って言ってた。本当に過剰包装なのかな?
テレビで過剰包装について言及
ネット商品=過剰包装
18年7月1日放送の「ワイドナショー」で過剰包装について議論がありました。
「ネットの商品ってなんであんなぐるぐる巻きなの?」「過剰包装」「エコじゃない」「面倒」
なんとなく、メーカーの開発職目線で感じたことは、「本当にネット商品は過剰包装なの?」という点です。
ネット商品は宅配配送ですよね?
ネットの商品=過剰包装ではなく、ネット商品を宅配輸送するために必要な包装なのではないかな、と。
宅配輸送って商品にめっちゃダメージ与えるよ
トラックをはじめとした輸送を行うと、商品は輸送のダメージを受けます。そのため、輸送用の梱包資材にはJISで規格があります。
もともと段ボールで輸送することを想定している電化製品なんかは、梱包が厳重ですよね。
それ単体で輸送するなんて考えていない、例えばスマホケースの箱は比較的やわらかいですよね。
でも、スマホケースも小売り店へ納入するまでは、段ボールに大量に隙間なく詰められて、輸送の衝撃に耐えられるようになっています。外側が強い段ボールで、中身がぴっちりしてるから、ガタガタ輸送されても外装が壊れないわけです。
もし、ネット商品が簡易包装だったらクレーム言わない?
もし、ネットで購入したスマホケースの箱にダイレクトに宅配伝票が貼ってあったら?
もし、スマホケースを梱包材で包んで、外側に宅配伝票が貼ってあったら?
→外装がつぶれたりとか最悪、商品が破損する可能性が高まると思います。
中の商品には全く問題がなくても、外装の箱がつぶれていたら、「問題ない、良い商品だった」と思えますか?
じゃあ、ぴったりサイズの合った段ボールに入れれば?
→多種多様な商品の大きさごとにダンボールを用意するのは、メーカーのコストアップにつながります。
この段ボールの値段分のコストが商品にプラスされて、ネット商品の値段が高くなったら、納得できますか?
結果として、①~③みたいにしないと、商品破損の恐れが高まりますよね。
- 商品の外装を壊さないために段ボールに入れる必要が生じる。
- どうしても段ボールは商品の外装より大きくなってしまうため隙間ができ、輸送中にガサガサ動いてしまう。
- ビニールでぐるぐる巻きにして、段ボールに商品がペタッと貼り付いたような包装にする。
配達の間に商品が壊れることを防ぐため、ネット商品の梱包が多くなってしまうのは、ある程度仕方がない、ことのように思います。
日本人って完璧主義なのかも
日本人の完璧主義やきれい好きな部分が、過剰包装を助長しているのは否定できませんと思います。
本屋さんで書籍を購入するときに、重ねてある一番上の本ではなく2番目以降の本を購入したことはありませんか。
ネットで購入した商品で商品自体には全く問題がなくても、段ボールが汚れていたら「なんとなくイヤだな」と思ったことはありませんか。
段ボールとか外箱って商品?
日本では「包装まで含めて商品」という考えが、根底にあります。
段ボールの角がつぶれているから、たとえ中身の商品に全くダメージなく動作に問題がない場合でも不良品になる、ということもあります。
本来はただの包装のはずも外装も商品として考えられているため、外装に傷がつかないように外装をさらに包装する。
過剰包装になってしまいますよね。
Amazonにはフラストレーション・フリー・パッケージも
Amazonには「フラストレーション・フリー・パッケージ(FFP)」もあります。
「Amazonの梱包ガチガチ」…やっぱりみんな思ってはいるんですね「Amazonやりすぎじゃね?」とは。
まとめ
そのため、”過剰包装はやめよう”という意識がどんどん高まっていけば、過剰包装はもっと減らすことが可能だと思います。
無意識に、完璧なものを求める日本人、少し考えてみませんか。